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修理実例

2020.05.05 抜差し管固着修理

金管楽器の修理の中で特に多いものが、抜差し管の固着です。

金管楽器は、抜差し管を出し入れして音程を調節したり、
管の中に溜まった水分を抜いたりします。
その管が抜けなくなると…想像しただけで大変です。

まず、管を温めたり、管と管の隙間にオイルを浸みこませたりして抜いていきます。
あまり力任せに抜こうとすると、管が変形してしまったりと、
思わぬ事故(二次災害?)が発生してしまう可能性もあるので、慎重に作業をしていきます。

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固着していた管を抜いた直後の状態です。
管の表面や内側に、錆や汚れが溜まっているのがわかります。

薬品などを使ったりして錆などをきれいに落としていきます。

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ピカピカになりました。

最後に、管に歪みが無いかチェックします。
慎重に作業を行ったとしても、普段かからないような力がかかってしまうのは避けられません。
特にトランペットの1・3番管などトリガーになっている管は、
少しの歪みで動作不良を起こしてしまったりするので、
管は無事に抜けたけど、重くて動かしにくい…ということも。

管がスムーズに動くようになれば、
最後に新しくグリスやチューニングスライドオイルを塗って修理完了です。

固着の原因は、古いグリスなどが固まってできた汚れや錆によるものがほとんどです。
特に酷い場合は、数日間かけて少しずつ作業することもあったり、
場合によっては抜差し管付近の溶接を外さなければならなかったりと、
思っている以上の大修理になることもあります。

ですが、楽器をしまう前(特に長期間)にスワブを使って水分を取ったり、
定期的に掃除をしてグリスを塗り直したり、
日頃のちょっとしたお手入れや掃除だけで十分防げる修理です。

金管楽器は木管楽器よりどうしてもお手入れが疎かになってしまいがちですが、
ちょっとしたところに落とし穴があり、演奏できなくなる不具合が発生する可能性は十分あります。
大きな不具合は無くても、年に数回は楽器店に調整に出すのもよいかもですね。


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